2009/12/18

「しいたけがない」 その3

(日記2009年12月18日12:18)


先の、いかりさん(五十里三咲さん)のブログ
にあったものを引用します。
(じつは「 定型発達者の「感情指向」配慮した会話の方法] by アスペルガーライフblog(狸穴猫さん)」からの引用でした。失礼いたしました)
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(定型発達者に感情や気遣いを示すのは、)実は簡単である。
機会を狙って次のセリフを過剰と思うくらい多用すればいい。

1 「ありがとう」
2 「うれしい」
3 「楽しい」
4 「大丈夫?」
5 「大変(だ)ね」
6 「恐れ入ります」
7 「お手数おかけします」
8 「おかげさまで」
9 「ごめんなさい」
10「申し訳ありません」

とにかく機会を鵜の目鷹の目で狙いまくって言いまくる。
ちょっと過剰かと思うくらいで十分だ。 
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私は、「アスペルガー」という言葉は、昨年やっと知ったのですが、上記のようなセリフについては、
「何を今さら。言われなくてもこんなのはずっと昔から使いこなしているわ」
と、自分では思っていました。
しかし、普通の人から見るとまだまだ足りていないかもしれないな、と考えさせられました。
もしかすると、逆に、しつこいと思わせるくらい多用しているかもしれません。
なにしろ「相手の気持を先読みする」「さじ加減」というものが苦手な私であるし、相手も本音を言ってくれているとは限らないので、確かなことはわかりません。
でもとにかく、「相手に誠意を持って接する」を第一に心がけてきました。
誠意をもって接すれば、このようなセリフは自然と出てくるものだ、という考えです。
これは、私が営業職をやったせいかもしれませんね。
で、私の中では
「誠意をもって接する」時に、「言葉だけで」や「上辺だけで」はNGなので、とことん誠心誠意でやってしまいます。

だからすごく疲れるでしょうと言われるけど、まったくそれはなく私にとってこれは「普通」で、疲れるようなことではありません。
結果、相手にちゃんと伝わったことがわかれば、安心します。


辛いのは、じつは「相手が私の誠意を迷惑に思っていた」という事実が、あとで判明する時です。 

2009/12/17

「しいたけがない」 その2

(日記2009年12月17日23:46)



前の日記(「しいたけがない」 (2009年12月16日)に載せていた「いかりさん」のブログ(Marginal Eyes 間接的な非難は定型発達者を傷つける)を読んでみた人は居るかな?
もし読んだ人が居たら、ぜひ感想を聞かせてね。
お願いします。



実は、1週間ほど前に職場で、私も「しいたけがない」の二の舞をやらかした。


店の裏、バックヤードのシャッターから外へ出た所に、ブロックモルタル造りの「ダンボール置き場」がある。

照明器具は、元々あったのか無かったのか知らないが、現在は、バックヤードから延長コードを引っ張り込み、パルックボール(電球型蛍光灯)をつけて、照明にしている。

灯りのスイッチON/OFFは、バックヤードのタコ足コンセントを抜き差し。
じつに適当で、面倒くさい。

店の閉店後20:00過ぎ、いつものようにバックヤードで、山ほど溜まったダンボールをたたみ、途中から先輩であるインテリア担当のSさんも手伝ってくれて、私はとりあえず持てるだけ持ってダンボール置き場に行った。

ダンボール置き場は真っ暗だった。
 大抵、夕方過ぎると誰かが灯りをつけていることが多いのだが、その日は真っ暗だった。

「あらー、今日は真っ暗やわ。灯りがついてない。」
私は手探りでダンボールをカーゴ車にバサッと広げながら、独り言のように声に出した。

次の瞬間、まるでCMのようにパッとパルックボールに灯りがついた。
とても気が利くSさんが、バックヤードでコンセント差してくれたのだ、とわかった。

私は、「ハッ」と息を飲み、開いた口を手で塞いたまま、しばらく動けず、はぁ~、とため息をついた。
「こういうことなんだな」と思った。

前の晩に、私は いかりさんのブログ を読んだあとだったので、真っ先に「しいたけがない」が頭に浮かんだのは、言うまでもない。

もちろん、私の独り言はSさんに聞こえるかもしれないとは思ったが、決して「Sさんに灯りをつけて欲しい」という意図は無かった。
もしかしてSさんがつけてくれるかもなんて、思いも及ばなかった。
まったく、「しいたけがない」と同じシチュエーションじゃないか。

ダンボールを置いたらすぐにバックヤードに戻り、自分でコンセントを差すつもりだった。
それを、Sさんに先読みされてしまった。

私の頭の中で、
「灯りがない」=「しいたけがない」が繰り返された。

Sさんも、後で私がコンセントを差しに戻るだろうと予測したはずで、だからこそ、急いで自分がパッとつけてくれたのだ。
彼は、そういう人だ。

Sさんは売り場の作業に戻ったらしく、もうバックヤードに居なかった。
山ほどあったダンボールの残りは、すべてSさんの手でたたまれていた。
このSさんは、作業やら仕事がめっちゃ早い。
手際も良い。
山ほどの仕事を、いつの間にか終わらせていて、私にとっては神様のような人だ。
(ただ、PCとプリンタについてだけは、私に聞いてくる)

いつもどんくさい私を怒りながら、世話を焼いてくれている。
すまない、といつも思う。
でもハッキリ言ってくれる人なので、私は信頼できるし、大好きな人物だ。

私は売り場でSさんを捕まえ
「さっきは、すみません。私が気を利かせるべきなのに、」とか
「まったく、そんなつもりはなくて、、、」とかめちゃくちゃな言い訳しながら、気がつかない自分が情けなくて、目の奥が熱くなってしまった。

あのブログ筆者のいかりさんのご主人は、「しいたけがない」でたいそう気分を害したそうだが、幸いにもSさんは、私の「灯りがついてない」で気分を害さなかった。

私の「灯りがついてない」を、
・誰かへの要求ではない
・あとで自分でつければ満足する
・心の片隅に、誰かつけてくれたら嬉しいな、という僅かな期待はある
・誰もつけてくれなくても、特に不満は無い
と、ここまで先読みしてくれたかどうかわからないが、とにかく、
「バカやな。そんなのな、普段からアンタを見ちょったらわかるわ(笑」
と、Sさんは、肘で私の肩をポンと押した。

なぜ、夫婦である「いかりさん」の夫には妻の真意がわからず、
私と赤の他人のSさんにはわかったのだろう?
いかりさんも、Sさんのような人と結婚したら、もっと理解があってうまくいくだろうにな、とか
私は余計なことを考えていた。

私は、Sさんが居る限り「この職場に居てもいいよ」と許されているような気がした。 


2009/12/16

「しいたけがない」

(日記2009年12月16日11:32)



私の言動を見て
「なぜそうするのだろう?」と、たぶん理解不能な人が多いのだろうと思います。

私から見ると、皆さんの言動も同じで、これまた理解に苦しむことだらけです。

どう頑張っても、この「ズレ」を修正するのは厳しいイバラの道に思えて、ため息しか出てきません。 

「なぜ、あの人はこうしたのだろう?」
「あの人の問に答えただけなのに、なぜあの人は怒ったのだろう? 

「なぜ?」と聞いても、
「もう終わったことだから」と、うやむやにされ
(いや、私にとっては終わってないんですけど・・・)
「いまさら蒸し返すな」と怒られ。
いったいどうすれば良かったのか。
それすらもわかりません。 

なぜ世間の人は「ハッキリさせる」ことを、こんなに嫌がるのか、がわかりません。 


この言動の違いというか、
「感覚のズレ」
「モノゴトの捉え方の違い」の仕組みをを分かりやすく(私にとっては、ですが)
書いておられるブログがありましたので、ご紹介しておきます。 

もちろん私も、これを強く心に刻んでいこうと思っています。
もしも興味がある人は見てください。 

五十里三咲さん) 

 
追記:
この人のブログをずーっと読んでいくと、
どれもこれもまったく私と同じ、当てはまりすぎ。
この人は私か?と思いました。




2009/11/26

スキルレベル1

(日記2009年11月26日15:13)


私の「人の気持ちが読めない」悩みは、
実生活の職場や近所付き合い、いたるところで弊害になっている。

息子には、ちょくちょく相談していた。
彼も26歳になり、数少ない私の理解者である。

前回の休暇で帰省していた時、彼はこんなふうに言った。

『お母さんはね、”人の気持ちを読む”っていうスキルでは初心者なんだよ。
ネトゲで言えばね、
キャラレベルは充分上がって、他のスキルもそこそこ普通に習得して上がってるのに、
「気持ちを読む」っていうスキルだけがレベル1のままの状態。わかる?
ほらMUでもCABALでも、キャラのステータス画面あるでしょ。』


私は私の頭の中の
「C」のキーをポチっと押してみた。


なるほど、と思った。

・・・

それにしても

レベル1ってのは、あんまりじゃないか?
アンタ息子だろが。
せめてレベル2とか3くらい言えよ、と思ったのは内緒だけど。

まぁレベル1だろうが3だろうが、
このキャラレベル(年齢)と比較して、ほぼ上がってないに等しいのは間違いないと思う。


一方、
私が習得しているソロスキルの中で
”こだわる”というスキルの上がり方は異常だろうな、と思った。
この部分だけメーター振り切れてしまってるのを容易に想像できる。

実際、役に立っているとは思えないスキルなんだけどね。


息子は、こうも言った。

『世の中の大抵の大人は、
お母さんより(このスキルに関しては)ずっと上級者なんだと思ったほうがいいよ。
初心者のお母さんがこのスキルを使いこなそうと、
いくら背伸びしてジタバタもがいてもね、
上級者の人には絶対かなわないと思うよ。
あまりのレベル差ありすぎで、通用しない。
ここはもう、申し訳ないけど、話し方をお母さんのレベルに合わせてもらうように、相手に頼み込むしか手は無いと思うよ。
相手と意思の疎通を図りたいのなら、ね。』

手厳しいが、なるほどと思った。


スキルレベル1の者が下手に上級者の「気持ちを読もう」としても、
ちゃんと読めるはずもない。
話が噛みあっていなかったり、間違った解釈ばかりなのも当然というわけだ。

妙に納得した。


私のほうでできることは、他になさそうだ。


2009/11/25

お詫び

(日記2009年11月25日13:23)



サン牧(ゲームアプリ)をやっている中で、数人の人を嫌な気持ちにさせたようです。

N氏からのメッセージで知りました。

皆さんの気持ちが読めず、本当にすみません。


本来ならば、お1人ずつにメッセージでお詫びするべきなのかもしれませんが、
申し訳ないのですが、
私には、具体的に「誰と誰と誰に嫌な思いをさせたのか」が、いまだにはっきりわかりません。
ずっと考えているのですが・・・

このような場で皆さんにお詫びすることをお許しください。



教えてくれたN氏には大変感謝しています。
教えてもらわなければ、たぶん私はまだずっと気付けなかっただろうと思います。

本当に、申し訳ありません。



2009/04/15

今の状況

(日記2009年12月18日13:22)



4月に下書きしていた日記です。

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ちょっと深刻な話をします。
面倒くさい人はスルーしてください。



私は、気分がハイになったり落ち込んだりとかは、ほとんどありません。
日によって気分が変わるとかも、まずありません。
眠れないことはたまにありますが、そんなに深刻なほどではありません。
だから幸いにも、我々が陥りやすい二次障害は起こしていないと思っています。

いつも、大体同じ調子です。
いつも大体同じ調子で、人が「言葉で言ったこと以外の内面の気持ち」を理解するのが困難です。

昨日も一昨日も、先週も先月も、職場で
「相手が何を言いたいのか」がちゃんと理解できず失敗をやらかしました。

「そんなに気にしなくてもいいと思うよ」
「気にしすぎるからますます悪い方向へいくんだ」などと言われますが
気にしないで今のままで、空気が読めずどんどん失敗を続け迷惑かけっぱなしで良いということではありませんよね。
同じ失敗は二度と繰り返さないようにしていけば良い、という意味ですよね。
でも私は、発想の根本的なところで人とズレている部分と
「わかること」と「わからない」こと、それと
「できること」と「できないこと」があまりに極端で、
普通の人の範囲を超えているのだと思います。
人から見れば「それ普通に簡単でしょう」ということを、いとも容易く何度も同じように失敗します。

「あの人はおかしい」
「なんでそれくらいのことができないんだ」
「もういい加減にしろよ」と、多分呆れられていると思います。

これは、昨年末くらいから気づいたことです。
 

8月で今の職場で2年になります。
本来なら、とうにこなせているはずの仕事の流れがあります。
それを実は、私はいまだ理解していないのだという事実が、あとからあとから出てきます。
「出てくる」という表現はおかしいのかもしれませんが、私にとってはまさに「沸いて出てくる」ような感覚です。
本当に何故なのかわかりませんでした。
本当に「おかしい」と自分でも思いました。

気づいたからこそ、なんとかできるかもしれない、
いや、なんとかしないといかん、と思いました。
それで、自分の行動を自己分析する毎日です。

あの時はどうだったか、
あの日のあれはどうだったか、
あれで良かったのか?
何故そうなったのか?と、振り返ります。

で、わかったこと。

「1を言われたら10を理解しろ」が、私には困難なようです。
「1を言われたらそのまんま1しか」できていないのです。

「このまえ、2や3や4についても説明したでしょう?」と言われると、
私は「え?そうでしたか?」と
まじで狐につままれたような気分になりました。


1は確かに理解しました。
そして、説明が1から2に繋がる時点で、
自分にとって何かとても「気になる」部分があると、そこで思考が引っかかってしまって、
2や3や4はまるで頭に入っていないのだ、ということが判明しました。

結果、「人の話をまったく聞いていない」「注意力散漫なヤツ」になってしまっています。

「重要なことなら何故メモを取らないんだ。そんなの話を聞きながらメモを取れば済むだろ」
言われることは、ごもっともです。
自分でも、何故メモしていないんだ!と愕然とします。
確かにメモ帳を開きペンを握っていたのに、あとで見ると白紙のままです。
おかしいでしょ?

話の途中で何か一つのことに引っかかってつまづいてしまうと
「これは重要だからメモ」すら思い浮かばなくなってしまっているようです。
人の話は上の空で、延々と一つのことについて考え続けているようです。
一歩も先へ進めていないのです。

これは、仕事をする上で、とんでもないことです。

気づいていなかった頃は、理解していなくて人に迷惑かけたとしても
自分はまったく気づかなかったわけで、まったくもってひどい話ですよね。
とても恐ろしいことだと思います。
よくこんな状態で仕事をしているなぁ、と思います。
いや、仕事しているようなつもりですけど、実際には仕事になっていないです。

他人ごとのような書き方をして、変ですけど
私が他人なら、多分キッパリと「あんた、この仕事無理でしょ」と言います。 


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(この日記は書いた日付がはっきりしない。
おそらく自分は何故わからないのか」がわからない を書いた前後だと思うので、暫定的に4月15日とした。)




2009/04/14

「自分は何故わからないのか」がわからない

(日記2009年04月14日11:56)


来週、精神科に受診の予約を入れた。

ずっと
「自分はアスペルガーかもしれない」と、疑いを持っていた。
というか、ほぼ間違いない、と、自分では思っている。

精神科の診療案内には、
「原則として患者さん本人のみでの単独受診は出来ません。
患者さんのご病状に最も詳しいご家族の方などと一緒に来院してください。」
と、あった。

根拠は自覚症状のみだし、
幼児期からの私を知っている(知っていたはずの)親も、もう他界している。
息子は遠く沖縄だし、「一緒に」は無理だ。

「何回にか分けて検査をします」とのこと。

はっきりとした診断が出るのかどうか、わからない。
あるいはまた別の診断が出るかもしれない。


今更、この歳になって
はっきり判ったところでどうなる?とも考えた。
はっきりさせないほうが良いのかもしれない。


しかし、自分で思っている以上に、
職場で、周りの人等をイライラさせたり
空気読めてなくて嫌な気分にさせていることが判った。
多分、業務にも支障が起きているのではないかと思う。

本当に、皆さんに申し訳ないと思う。
本当に、
「気をつけているんですけど、すみません」と謝るしかない。

だから、
なんとかできるものなら、なんとかしたい。
なにか打つ手があるなら、なんとかしたい。