2010/06/30

土砂降り

(日記2010年06月30日12:23)


It rains cats and dogs. っていう言い回し、とても好きです。





しかしどんな大雨だろうと、暇なお客は来るもんなぁ。
感謝デーだし。

従業員用駐車場が店からすげー離れたトコロにあるのがちょっと辛いかな。
水溜りいっぱいできてるだろうな。

あと、キャノピーに雨が打ちつけられる音で
人の話が良く聞こえないのが困るな。



激しい雨だと声が聞こえづらいだろうというのは予測できるはずなのに
声の小さい人はどんな時も小さい。

何度聞き返しても、やっぱり小さい。

聞こえないから聞き返しているのに、その小ささは無いだろう?と思う。
仕方がないから、近くまで走っていってもう一度聞く。

そうすると、さらに声が小さくなる(笑)
どっちにしろ聞こえない・・・

自分には聞こえてるからヨシと思うのだろうか。


2010/06/24

向いてない

(日記2010年06月24日14:21)


今のホームセンターでの接客業は
本来、私のようなアスペルガーな者には「向いてない職業」だと
多くの人が言っています。

でも私は「人が好き」だし
人と接するのが楽しいと思えるし
人の役に立てるのが何よりやりがいを感じるので
ほぼ3年間やってきたわけですが。

大抵のお客さんに対しては、大丈夫です。
こちらの誠意がちゃんと伝わりさえすれば。
笑顔で応対ができています。
それで、「私は接客業に向いている」と勘違いしそうになります。


ただ、
客の中でも「クレーマー」と呼ばれる人々
彼らに対しては、私の誠意が通じません。
だから、困り果てます。

聞き取れなかったことをもう一度聞き返すことにも
躊躇してしまいます。


そして何より困ることは

私が嘘をつけない、ということです。
心にもないことは、言えないんです。
たとえ一生懸命うわべを繕い上手を口にしても、すぐバレます。
相手に見透かされます。
尚更どんどん追い詰められます。

どうあがいても
打つ手がありません。

無力感で、一歩も動けなくなります。


本気で
今の仕事を辞めなければならないかも、と思ってしまいます。

従業員は皆良い人たちなので、職場には未練があります。
辛いです。


2010/04/28

情報収集

(日記2010年04月28日02:36)



お客さんが「マジックリンはどこ?」と聞いてくる。

マジックリンといっても台所用・風呂用と種類があるが、それぞれ売り場が違う。

バイトの店員A君は、確認もせず台所用マジックリンの売り場へ案内する。
お客さんが
「違う、これじゃない」と言う。
欲しいのは、もう1種類の「バスマジックリン」だったというオチ。

休憩室で A君は
「だったら最初から風呂用と言えよ!」とキレる。


私は思う。

これはいろんな意味で残念だ。

思い込みで案内して違って、また別の売場へあっちこっち歩くのは
自分にとってもお客にとっても時間の無駄だし、
客が自分の思惑通りじゃないとキレたりムカついたりするのも無駄なストレスだ。
というより、そもそも筋違いだ。
何故気づかないのかなぁ。


最初から言えよ?

なぜ君は最初からお客に質問しないのだ?
「台所用とお風呂用とありますが、どちらでしょうか?」と。

手短に済ますなら、「どこでお使いですか?」でいい。
お客の「台所」あるいは「風呂」のひとことで解決だ。

適切な商品を案内するために必要な「情報収集」だ。
何を躊躇うことがある?
なぜ面倒くさがる?



買い物客は、「自分が欲しいもの」のイメージを頭の中に思い描いてやってくる。

「こんな形で、こんな色で」みたいに。
そこに、
台所用だの風呂用だの、そんな用途の区別は
問われるまで思いつかないのだよ。

だから、台所用か風呂用か、あるいは「何に使うのか」を聞き出すのが我々店員の仕事だ。



同僚のKさんから感心される。

「あんたはお客が求めているものとか、自分の担当の商品でもないのに、よくわかってるねぇ」

違うよ。

私は、『よくわかってる』んじゃない。

私は占い師でも心理学者でもエスパーでもない。
人が頭に描いていることは、わからない。
相手が口に出してくれたことしかわからないから、口に出してもらおうとしているんだ。

私はお客の『声』を聞こうとして、サラリとたずねているんだ。


【何を】したいのですか?
それを【どこで】使いたいのですか?
【何故】そうしたいのですか?


そうしないと、私の頭の中にイメージが浮かばない。
質問に答えてもらって、私の中にいくつか選択肢があれば、さらに絞り込むために質問する。
毎回そういう作業をやっているだけ。


そしてさらに、

マジックリンを探している客も、
本当にマジックリンがその用途に適切とは限らない。
よくよく話を聞いてみると、むしろ「カビキラー」のほうが適切だったりする場合もあるのだから。
お客も勝手な『思い込み』をしている可能性もあるのだ。

『まずは、よく聞いてから。話はそれからだ。』ってことが、じつに多い。


Kさん、あなたはお客の『声』を聞こうともしないでしょう?


私は質問することを失礼とは思わない。
できるだけ間違いを起こさないために、必要な情報収集と思っている。



これは、なにも客と店員の関係に限ったことではない。


聞かずに勝手な解釈のまま動くほうが
よっぽど相手に失礼であり、
よっぽど残念な結果になると思っている。


2010/04/19

カチンとくる?傷つく?

(日記2010年04月19日13:00)



よく考えてみると

私は人の言動で「カチンとくる」ことが無いんだ、と気づいた。
人の言葉で傷ついたことも無いわ。


そんなはずはない、と言われるかもしれないが

いろいろ思い返してみるのだけど・・・
やっぱりカチンときたり傷ついたりした記憶が無いよ・・・


・・・・・・

ただの物忘れか能天気か?(笑



いや、ちがーう

何を言われても何も感じていないわけじゃないんだ。
(確かに鈍感で気づかない時もあるらしいケド)


言われていろいろ考えることは多い。

でも考える「対象」は、
「相手に対して」にでなく、
「言われた内容」について、だった。

だから、「誰が言ったのか」は問題ではないのだと思う。(私の場合は)

だから、カチンときたり傷ついたりする問題ではないのだろうと思う。



みんなはどうなのかな?

カチンときたときは、「何に対して」カチンときてるの?

傷つく時は、「何に対して」傷ついているの?


2010/02/20

普通になろうとしてはいけない

(日記2010年02月20日13:33)



18日に精神科を併設しているクリニックへ行った。
(正確には心療内科だった。精神科と思っていたのは私の勘違いであった)
県の精神保健福祉センターから紹介され、ずいぶん前から予約を入れていたクリニックだ。
先生は女医さんだった。


問診(というか、会話)だけなのに、2時間半もかけてしまった。
私が質問の答以上の余分なことを、次々と一生懸命に話してしまうからだろうな。
きっと他の患者より長い時間を使わせてしまったかもしれない。

既に私が自己診断でほぼアスペに間違いないだろうと思っていることも正直に話した。

私のアスペに対する予備知識が診断の妨げにならなければ良いが、と心配だったが、そこは相手もプロ。
先生は、根気良く話し、聞いてくれた。
というよりも、うまく聞き出してくれたといった感じだ。
ひとつのことを話しながらあちこちに枝葉が広がってはまた戻る私の話を
途中でさえぎることなく、最後まで話させてくれた。
いや、多分
途中で先生が何度か軌道修正してくれていたのだろう。
だが、私にストレスを感じさせない修正だった。


問診での診断は、
・アスペルガー症の特性が濃く出ている
・アスペルガー症の傾向がとても強い
とのことだった。


予想通りというか、
私の自己診断は間違っていなかったのだな、というのが正直な感想。
日頃、判断に間違いや失敗が多い私にとって
「間違っていなかった」というのは
何より嬉しいのだ。
こんなことで嬉しがっているのもおかしな話だが。


「良く自分のことを分析していますね」
と言われた。
ここで、ふと思った。
「これは言葉どおりに受け取っても良いのだろうな。」
アスペ相手に皮肉を言っても通用しないのは、専門家なら知っているだろうし、
診察で皮肉をいう医師は居まい。
この種の皮肉に私は何度も痛い目を見てきて、(知識としては)学習してしまったので、とっさに余計なことまで頭に浮かんでしまう。


あぁ、そうか。

専門家の先生との会話は
「こちらの話を、先読み・裏読み・駆け引きなしで言葉どおりにそのまま聞いてもらえている」
「先生も遠まわしな言い方はせず率直に話してくれている」
という居心地の良さがあった。
これこそ私が望んでいた会話だ。
今頃気づいた。
 
この先生は我々との会話の仕方を心得ているな、と感じた。
だから安心して話せた。
ありがたかった。
この先生なら信頼できる。

以前「私は宇宙人(エイリアン)」みたいな日記を書いたが、
先生も「アスペはいわば宇宙人」説を話し始めたので、私は驚きと共にたいそう嬉しかった。
我々の特性からくる疎外感・困惑を、この先生は理解してくれている。
私は涙が出そうだった。

私を、この先生に任せてみようと思った。

このクリニックを、この先生のところを受診したのも「間違っていなかった」と思いたい。
次の診察日が待ち遠しいと感じる。
これも良い傾向だと思いたい。


ちなみに
前回行った大学病院では、
問診をした担当医師に対し、何かしら「不信感」のようなものがあり
2度目の診察予約を、自宅から断りの電話を入れ、それっきりだ。

(この大学病院受診の一件については「アスペルガーと診断されるまで 2」に詳しく書いた)

先生は、
「今後も、今の調子で良いですよ」
「仕事もしているし、ある程度この星に適応し、ある程度アスペの特性と上手に付き合っているように見受けられます」
と言ってくれた。
励みになる言葉だ。


最後に
「無理に普通になろうとしてはいけませんよ」と、念を押された。
普通になろうとすると、できないストレスからウツやパニック障害など二次障害を引き起こすという。
そうすると薬の世話にもならねばならなくなるし、一番厄介なのだという。




アスペを知って2年2ヶ月。
私の自己分析の毎日は、少しは役に立ったのだろうか。

2010/01/11

カミングアウト

(日記2010年01月11日11:16)


もはやこれまでか
と思う瞬間。

意を決してカミングアウトした後、
人が自分から離れていくように感じる。

というのは考えすぎで、
そもそも最初から誰も自分の近くに居なかっただけかもしれないし
人の存在を近くに感じていたという「感覚」も、自分の勘違いかもしれない。

要は、収まるべきカタチに収まったというところか。

人と人との触れ合いは、すべて「勘違い」で成り立っているのかな、とも思う。

だって、
他人の本心など誰もわからないそうだから。
私だけでなく、皆、そうらしいから。