(日記2009年12月17日23:46)
もし読んだ人が居たら、ぜひ感想を聞かせてね。
お願いします。
実は、1週間ほど前に職場で、私も「しいたけがない」の二の舞をやらかした。
店の裏、バックヤードのシャッターから外へ出た所に、ブロックモルタル造りの「ダンボール置き場」がある。
照明器具は、元々あったのか無かったのか知らないが、現在は、バックヤードから延長コードを引っ張り込み、パルックボール(電球型蛍光灯)をつけて、照明にしている。
灯りのスイッチON/OFFは、バックヤードのタコ足コンセントを抜き差し。
じつに適当で、面倒くさい。
店の閉店後20:00過ぎ、いつものようにバックヤードで、山ほど溜まったダンボールをたたみ、途中から先輩であるインテリア担当のSさんも手伝ってくれて、私はとりあえず持てるだけ持ってダンボール置き場に行った。
ダンボール置き場は真っ暗だった。
大抵、夕方過ぎると誰かが灯りをつけていることが多いのだが、その日は真っ暗だった。
「あらー、今日は真っ暗やわ。灯りがついてない。」
私は手探りでダンボールをカーゴ車にバサッと広げながら、独り言のように声に出した。
次の瞬間、まるでCMのようにパッとパルックボールに灯りがついた。
とても気が利くSさんが、バックヤードでコンセント差してくれたのだ、とわかった。
私は、「ハッ」と息を飲み、開いた口を手で塞いたまま、しばらく動けず、はぁ~、とため息をついた。
「こういうことなんだな」と思った。
前の晩に、私は いかりさんのブログ を読んだあとだったので、真っ先に「しいたけがない」が頭に浮かんだのは、言うまでもない。
もちろん、私の独り言はSさんに聞こえるかもしれないとは思ったが、決して「Sさんに灯りをつけて欲しい」という意図は無かった。
もしかしてSさんがつけてくれるかもなんて、思いも及ばなかった。
まったく、「しいたけがない」と同じシチュエーションじゃないか。
ダンボールを置いたらすぐにバックヤードに戻り、自分でコンセントを差すつもりだった。
それを、Sさんに先読みされてしまった。
私の頭の中で、
「灯りがない」=「しいたけがない」が繰り返された。
Sさんも、後で私がコンセントを差しに戻るだろうと予測したはずで、だからこそ、急いで自分がパッとつけてくれたのだ。
彼は、そういう人だ。
Sさんは売り場の作業に戻ったらしく、もうバックヤードに居なかった。
山ほどあったダンボールの残りは、すべてSさんの手でたたまれていた。
このSさんは、作業やら仕事がめっちゃ早い。
手際も良い。
山ほどの仕事を、いつの間にか終わらせていて、私にとっては神様のような人だ。
(ただ、PCとプリンタについてだけは、私に聞いてくる)
いつもどんくさい私を怒りながら、世話を焼いてくれている。
すまない、といつも思う。
でもハッキリ言ってくれる人なので、私は信頼できるし、大好きな人物だ。
私は売り場でSさんを捕まえ
「さっきは、すみません。私が気を利かせるべきなのに、」とか
「まったく、そんなつもりはなくて、、、」とかめちゃくちゃな言い訳しながら、気がつかない自分が情けなくて、目の奥が熱くなってしまった。
あのブログ筆者のいかりさんのご主人は、「しいたけがない」でたいそう気分を害したそうだが、幸いにもSさんは、私の「灯りがついてない」で気分を害さなかった。
私の「灯りがついてない」を、
・誰かへの要求ではない
・あとで自分でつければ満足する
・心の片隅に、誰かつけてくれたら嬉しいな、という僅かな期待はある
・誰もつけてくれなくても、特に不満は無い
と、ここまで先読みしてくれたかどうかわからないが、とにかく、
「バカやな。そんなのな、普段からアンタを見ちょったらわかるわ(笑」
と、Sさんは、肘で私の肩をポンと押した。
なぜ、夫婦である「いかりさん」の夫には妻の真意がわからず、
私と赤の他人のSさんにはわかったのだろう?
いかりさんも、Sさんのような人と結婚したら、もっと理解があってうまくいくだろうにな、とか
私は余計なことを考えていた。
私は、Sさんが居る限り「この職場に居てもいいよ」と許されているような気がした。
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